将棋の子/大崎善生

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第23回講談社ノンフィクション賞受賞作品です。

著者の大崎さんという方は、「将棋世界」という雑誌の編集長を退職後作家になったという異色の経歴の持ち主。

本書もモチロン将棋の話で、彼が不思議な運命めぐりあわせで出会った成田英二というかつての天才少年の人生をベースに、彼が今まで見てきた、出会った奨励会の少年達の話でストーリーは進められていきます。

奨励会の事は私もつい最近知ったのですが、本書においても、また将棋界においても、かなり重要な意味を持つので軽く説明します。

奨励会とは、プロ棋士を目指す人が必ず入らなければならない養成機関の事です。

そして、かなり厳しい年齢制限の規定がありまして、満23歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日を含むリーグ戦終了までに4段にならなければ退会させれてしまうのです。

頻繁に制限される年齢は変わるようですが、だいたいここら辺の年齢から大きく変更されることはないようです。

退会とは、プロへの道を永遠に閉ざされることを意味します。

奨励会に入会する少年達の中には、高校へ行かずに入会する者、また故郷を離れざるをえない者も少なくありません。

いわゆる普通の生活、普通の青春を捨てて将棋に没頭していたにもかかわらず、規定年齢を迎えると夢を絶たれ、棋士以外の職業を探さなくてはならないという現実はあまりにも非情です。

退会を目前にリーグ戦を行う会員の話などは、読んでいるこちらの方が胃がキリキリ痛む思いがします。

キーパーソンの成田英二も奨励会に、そして将棋に翻弄される一人。

彼の身の上話は、実は途中あんまり共感できない部分もあったんですけど、いかなる不幸に己の身に降りかかってこようとも将棋を決して忘れない彼の健気さには心を打たれました。

決して読んで損ではない作品だと思います。
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by tabalog | 2005-01-16 01:37 |


似てる有名人はガチャピンです


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